はじめに
こちらでご説明する手続き方法は、現在私が所属しているロンドン大学オンライン受講、コンピューターサイエンス学部への入学方法について書いていきます。その他のコースについては要件が異なりますのでご注意下さい。
通学か、オンラインか?
選べる3つの選択肢
ロンドン大学への申請は大きく3つのカテゴリーに分けられます。
- 世界中どこからでも受講が可能なオンラインコース
- イギリス本土の各キャンパスへ通学する
- フランスにあるロンドン大学のキャンパスへ通学する
意外なのですが、ロンドン大学のキャンパスはフランスにもあり、フランス語のレベルが一定以上であることが証明できれば、フランスにあるロンドン大学へ入学することもできるようです。
今回は「1」の世界中どこからでも受講が可能なオンラインコースへの入学手続き方法をご案内していきます。
ロンドン大学への入学申請はオンラインで
まずはロンドン大学のホームページを見ることから始めます。
ロンドン大学のホームページ:https://london.ac.uk/
トップ画面のメニューから”Courses I can study anywhere”をクリックします。トップ画面には現在3つの赤いボタンがあり、それぞれ左からオンラインコース、通学コース、フランスキャンパスとあります。
オンラインコースを選択すると、現在提供されているコース一覧が表示されます。かなりの数があり、2022年現在では528コースが提供されているようです。ロンドン大学に属する18のカレッジとその他の研究機関が提供している学士、修士を含む、全てのオンラインコースが表示されます。
どのコースで勉強したいか
私は入学当初よりコンピューターサイエンスの勉強をしたい、という意思が決まっていたので迷う事はありませんでした。が、528ものコースがあり、また自分が何をしたいのかはっきり決まっていないと、HP上で迷子になりそうです。
オンラインではなく、通学を選ぼうとするとコースの数は2,500以上になりますので眺めるだけでお腹いっぱいになりますね。。。まずはホームページを見る前にある程度自分の勉強したい分野、そしてその方法を決めておくと良いでしょう。
例えば金銭的な事情はとても大事です。年間400万程度の出費が可能であれば通学も視野に入れて良いですが、難しければオンラインコースを優先的に考えると良いでしょう。
入学申請に必要なもの
入学要項
ロンドン大学のホームページ:https://london.ac.uk/
こちらからオンラインコース⇒コンピューターサイエンスと進んでいくと、入学のための条件が記載してあるページに移動します。国別にかなり細かく、わかりやすく記載されていますので、まずはじっくり目を通しましょう。
日本人の場合は、高校の成績証明書及び大学の合格証明書、入学基準を満たす数学の成績と英語力が求められているようです。以下にさらに詳しく記載していきます。
成績証明書
日本の高校3年間の成績の全ての科目の総合平均値が、5段階評価のうち4以上であること。さらに日本の大学にあたる高等教育機関への入学が認められたことの証明をしなければいけないようです。まずは日本の大学受験をし、合格証明書を入手しましょう。
数学力
高校の最終学年の数学の成績が5段階評価で3以上あること。
コンピューターサイエンスは理数系のコースにあたりますので、数学の能力の証明が求められます。理数系でない他のコースでは求められないようです。
英語力
(TOEFL) iBT Test of English as a Foreign Language (including Special Home Edition test): 87 overall, with 21+ in Reading and Writing sub-tests and 19+ in Speaking and Listening sub-tests
世界の様々な英語検定テストが認められるようですが、日本でメジャーなものである場合、TOEFLの表示がありました。(TOEICはありませんでした。)TOEFLの成績は87点以上が必要で、英検でいうと準1級、TOEICで780点程度になるそうです。また、リーディング+ライティングテストで21点以上、スピーキング+リスニングテストで19点以上が必要です。
高校を卒業したばかり、若しくは卒業前の場合
イギリスの教育システムが日本とは違い、中学・高校合わせて7年間あり、大学に入学と同時に一般教養科目ではなく、専門的な授業を開始します。日本の高校を卒業したばかり、もしくは卒業前の場合は「Foundation Course」という1年のコース受講を求められるようです。
このコースを受講する場合、日本の大学の合格証明が必要なくなりますし、高校の成績証明の必要条件が若干緩和されるようです。
もしくは、GCE A level(General Certificate of Education Advanced level[通称:Aレベル])というイギリスの国家資格である、大学進学に必要な試験へ合格するとFoundation Courseを受けることなく、イギリスの学生達と同じように大学への入学が認められるそうです。
能力重視の入学もできる
提出できる証明書が要件に満たなくても、就職経験がありプログラミングの経験がある方は、自身のポートフォリオなどを提出することで入学が認められる場合があります。このパフォーマンスベース入学をしている方もけっこういらっしゃるので、社会人の方でプログラミングの経験がある方はこちらを視野にいれても良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ロンドン大学の位置づけは日本の国立大学とより近いのかと思いますが、入学までの諸条件はそこそこレベルの高さを求められることが分かります。ロンドン大学群の中でも世界的に有名なオックスフォードやクイーンズメリーなど、レベルの高い大学に入りたい場合はさらに求められる条件が高くなりますので、ご自身の学力と照らし合わせて、可能性が高い学校へアプローチをすると良いでしょう。
大学別の入学要件などを見ていると、大学によって、学部によってなど、求められているレベルに色々と違いがありますし、頑張ってアピールをすることで柔軟に対応してくれるなど、必ずしも要件を満たさないからと言って皆が落とされるわけでもありません。
なお、日本人にとっては一番ハードルが高くなってしまうのが英語力だと思います。オンライン通学では入学手続きの段階からはもちろん、何か分からない事を聞きたいときも、英語で問い合わせをする必要があり、万が一授業に付いていけなくなった場合に頼れるのは自分自身でしかありません。
そういった時に困らないように英語力の向上は常に意識をして、時間が空いたら勉強をするなど、向上心と継続力がとても重要になってきます。
それでも、世界基準のレベルの授業を受けられるのは何にも代えがたい価値がありますので、諦めずに頑張ってみて下さいね。